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ROF-MAOに見る男性VTuberユニットの完成形 ― 定時企画・音楽・ライブ・コラボが生む循環モデル

2025年10月09日

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にじさんじ所属の男性ユニット「ROF-MAO」(加賀美ハヤト/剣持刀也/不破湊/甲斐田晴)は、結成以降、定時配信の継続、音楽リリース、単独リアルライブ、コラボやグッズ展開を段階的に重ね、ユニット運用の完成度を高めてきたと考えています。


簡単ですが、主な出来事とその構造的な強みを整理する。


活動振り返り(主な出来事)

・2021年10月21日 結成発表。YouTube公式チャンネルで木曜22時開始の定時企画をスタート。

・2023年10月 1stアルバム『Overflow』を発売。主要チャートで首位を獲得。

・2024年4月 大阪城ホールで単独ライブ「ROF-MAO 1st LIVE - New street, New world」を開催。

・2024年8月 YouTubeチャンネル登録者数が100万人に到達(公表ベース)。

・2025年春 『MOMENTUM』収録曲「布袋尊」が地上波番組のエンディングとして採用。

・2025年7月 Kアリーナ横浜で「ROF-MAO 2nd LIVE - Limitless」を開催。


1. 四層モデル:配信・音楽・ライブ・コラボの循環

(1)定時配信の存在

毎週同じ曜日・時間でプレミア公開を続ける形式は、視聴者の視聴習慣を形成しやすいと考えられます。シーズン制でのアーカイブ整理により新規流入が過去回へ自然に遡行し、既存視聴者にも再視聴導線が働くと推測されます。

この固定枠の安定は、外部タイアップやスポンサーに対しても見通しのある媒体価値を示す材料になり得ると思います。


(2)音楽活動

アルバムのチャート上位実績やストリーミング配信の継続提供は、ファンの所有ニーズと日常的な接触機会の双方を担保すると考えられます。タイアップ起用により、既存ファン以外への接触点が増えた可能性が高い。ユニットとしての世界観を音源で提示し、定時配信から音楽への導線を太くしていると推測されます。


(3)リアルライブ

大規模会場での単独開催は、ユニットの「ピーク体験」を提供する役割を持ちます。配信(定時企画)で習慣化した接点から音楽を経てリアルに到達する流れは、段階的に熱量を増幅させる設計として機能していると考えられます。会場限定アイテム、ライブビューイング、映像商品化などの二次利用は、LTV(ファンの長期的価値)の向上に寄与しやすい。


(4)グッズ・コラボ展開

周年、ライブ公式、日常消費型など価格帯と用途を多層化し、受注と在庫を組み合わせるモデルが見られます。アニメイトカフェ等の外部コラボは、既存ファンに加えて、まだにじさんじやROF-MAOを知らない層にリーチする接点になり得ます。チャンネル企画コラボ菓子のような手に取りやすいアイテムは、ファン同士の配布・交換文化とも親和性が高いと推測されます。


2. 支持基盤と女性ファン文化との適合

大型イベントの現地レポートでは、男性ユニット展示に女性来場者が集中したという記述もあり、女性ファンがユニット単位の「関係性」を体験として楽しむ傾向が示唆されています。物語的演出や声のみ出演を織り交ぜたステージ設計は、乙女ゲーム的な「距離感の近さ」を公共性の高い形で提供する枠組みとして機能していると考えられます。SNS上での感想共有や創作活動による二次拡散は、ユニットの継続的な露出と新規獲得に寄与している可能性が高いでしょう。


3. ホロスターズとの比較とスタンスの違い

ホロプロ傘下の男性グループであるホロスターズは、別ブランドとしての独自路線を維持しながら、女性向けイベントでの施策やグッズ展開を強化しています。にじさんじは創設初期から男女混合のコラボ文化が定着しており、その延長で男性ユニットが自然に拡張してきたと考えられます。一方、ホロスターズは自ブランドの文脈を起点に女性層への接点を増やしており、段階的にユニット・配信・音楽・ライブの各レイヤーを育成していると推測されます。いずれも自社文化とファン基盤に整合したアプローチであり、優劣ではなく起点の違いに基づく戦略差でしょう。


4. モデルの完成度と今後の課題

ROF-MAOのモデルは、定時配信が露出のハブ、音楽が社会的接点、ライブが体験のピーク、グッズ・コラボが経済循環を担う構造として一貫している点に強みがあると考えられます。他方、週次企画の継続には制作リソースの平準化が不可欠であり、音楽・ライブの供給過多や会場確保の競争といったリスクも存在する。シーズン制や総集編、外部メディア連携、企業タイアップの多様化などで稼働とリスクを分散する運用が持続性の鍵になると推測されます。


5. まとめ

配信、音楽、ライブ、コラボを相互送客で結ぶ循環は、ユニット型VTuber運用のひとつの基準として参照されやすいと思います。ホロスターズは独自ブランドの枠組みから女性向け動線を拡大しており、両者は異なる文化的起点から同じ市場に到達していると考えられます。今後は、番組フォーマットの洗練、タイアップの拡充、会場規模・地域分布の最適化などで競争が進み、男性VTuberユニット市場は関係性と体験価値を軸に成熟が進むと予測されます。




(「考えられます」って何回書いたかな……)

新ユニット「ROF-MAO」始動(結成・配信枠の概要)
https://www.nijisanji.jp/news/f_r9l-uv2lb

ROF-MAO / ろふまおチャンネル(公式)
https://www.youtube.com/c/ROFMAO

『Overflow』オリコン週間1位(初登場)
https://www.oricon.co.jp/news/2300057/full/

『Overflow』首位獲得に関する解説記事
https://www.musicman.co.jp/chart/580718

ROF-MAO 1st LIVE 特設サイト(大阪城ホール)
https://www.nijisanji.jp/events/rof-mao_1stlive/

ROF-MAO 1st LIVE 開催決定リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000685.000030865.html

ROF-MAO チャンネル登録100万人突破(プレスリリース)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000984.000030865.html

チャンネル登録100万人突破のお知らせ(公式ニュース)
https://www.nijisanji.jp/news/vd85vk3f6

『DayDay.』エンディング「布袋尊」採用の告知
https://plugplus.rittor-music.co.jp/hint/news/rofmao_dayday/

ROF-MAO 2nd LIVE 特設サイト(Kアリーナ横浜)
https://www.nijisanji.jp/events/rof-mao_2ndlive/

ROF-MAO 2nd LIVE 開催決定リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001118.000030865.html

1st LIVE Blu-ray化・劇場上映の告知
https://skream.jp/news/2024/11/rof-mao_new_street_new_world_bd.php

ROF-MAO グッズ一覧(公式ストア)
https://shop.nijisanji.jp/TAG_77

ROF-MAO 3周年グッズ販売リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001020.000030865.html

2nd LIVE 公式グッズ事前販売リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001177.000030865.html

ROF-MAO × アニメイトカフェ コラボ発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003372.000016756.html

ROF-MAO × アニメイトカフェ 2022 コラボ詳細
https://collabo-cafe.com/events/collabo/rof-mao-animate-cafe2022/

チャンネル企画コラボ菓子「ろふまおせんべい」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000085936.html

にじさんじフェス2025 現地レポート
https://kai-you.net/article/91751

にじさんじフェス2025 ステージ情報
https://fes.nijisanji.jp/2025/stage/

HOLOSTARS グループ概要
https://holostars.hololivepro.com/about/

AGF2023「CLUB HOLOSTARS」出展情報
https://cover-corp.com/news/detail/20230807

HOLOSTARS AGF2023 特設サイト
https://holostars.hololivepro.com/events/agf2023/

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